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2007年12月31日 (月)

棚田の明日ーー棚田シンポジウム

2007年12月22日 草津サンサンホール

Cimg3036棚田シンポジウム開催。
なんと今回で9回目だそうで、会場はほぼ満員御礼。
今回の基調講演としてNPO法人棚田ネットワークの代表、中島峰広氏の講演。
「棚田に吹く風」と題し、全国の棚田の状況と今後の展望をお話しされました。

現在、1970年当時の半分近い棚田が耕作放棄されているそうです。
米の生産調整開始で放棄の速度は加速、政府はそこに杉を植えさせた事もあるのですが、
「棚田杉植えて空しよ手入れせぬ杉の雪折れ谷に朽ちおり」と謡われる有り様で、なお且つ
地域間調整として生産性の悪い棚田は平地の身代わり減反。
(....こう言う事を30年後には、世界で二酸化炭素をめぐって行われることになろうとは想像できたろか)

そういう棚田の現状は1995年まではあまり世間で関心はもたれませんでした。それが。。。
1995年、棚田に吹く風が変わった「棚田ルネッサンスの年」。
司馬遼太郎さんの一言から棚田サミットが始まり、1999年関心の高まりから棚田学会設立、
日本の棚田百選が選定。
…と、その後棚田に対して様々な助成や取り組みがなされる事になったそうです。
農村や行政など以外にも棚田オーナー制度や棚田ボランティアで学生や都市住民の関わりが生まれました。
Cimg3041
今回、新しく注目されたのが企業の「社会的貢献活動」。
紹介されていたのはアストラゼネカという外資系企業。
CSR(社会的貢献)マネジメント部長の前浜氏のプレゼンテーションに「目からうろこだった」という声が棚田の現地からも行政からも。
単に「いい事をしよう」という部では今や社員もソッポなのです。
年功序列も終身雇用もない社内で愛社精神や一体感など持ちにくいもの。
社内運動会など開いた所で「ウザイ」と嫌われる時代に社会貢献としての棚田ボランティアが「三方よし」となっているとの事でした。
ゴミは持ち帰り、決してお客様として参加しない姿勢で、仰木でも「アストラゼネカはたいしたモンだ」と言われてるのを聞いた事があります。
参加した大勢の社員の皆さんの仕事の環境にもプラスになり、今後も継続して参加され、会社にも、作業した里山にも愛着を持たれる、そんなムリのない相互関係が棚田の今後の大きな力として期待されています。

滋賀に関しては「都市に近い」という地の利を生かして欲しい、とのこと。
確かに、大阪から来ても1時間程度の所に仰木はあります。(乗り換え考えたらもうちょっとかかるかもですけど)
個人的には私は外国人に来て欲しいなぁ、と思います。
例えばタイやマレーシアで素朴な島や人里離れたジャングルを訪ねるように、自然を満喫できて、地元の人と触れ合える棚田ボランティアってすごくいいと思うし、いつも参加する人たちにも刺激になると思うんだけどなー。
日本の伝統を知る、、、といえば「京都」だけじゃないですよ〜〜、と対抗心アリ。

最後に棚田百選に選ばれている高島の畑地区、仰木の平尾地区、そして行政、NPOを交えてのディスカッション。

畑の棚田保存会の林さんの言葉が印象に残りました。

『元々外部との接触が少なく、外から来る参加者さんたちにどう接したらいいのか、戸惑いがありました。
棚田百選に選ばれて悲喜こもごも。
オーナー制度のオーナーさんの田んぼを手入れ管理し、どうしても40Kgの米を保証しなければ、という責任が重い事もある。
保全活動の様々なメリットがあっても、活かしきれない。
けれど、これからもなんとかこの地で最低限食べて行きて行きたい。』

また、社会貢献の企業の立場では
『こういう事をすると売名行為と言われる事もあるが、本当に価値ある事をやりたい。
社員も厳しい目を持っている。怪我などして仕事に支障が出てもいけないし、楽しくなければ続かない。』

そう、楽しくなければ、なのです。

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