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2008年6月24日 (火)

山本さんの失って得たもの@高島

2008年6月15日

Pic080615_4山本玄匠さんは高島に工房をもっておられる柿渋の染色職人さん。
柿渋といえば、茶色と言うか、枯れたオレンジ色というか、そんな色だと思っていたのですが、
山本さんの柿渋染めは驚く程沢山の鮮やかな色でした。

「今日は、本当に嬉しいんです。眠れへんかった」と、嬉しそうな山本さん。

みんなが囲む中、山本さんはTシャツに柿渋の色を載せて行きます。
まずは黒。そして鮮やかなブルー、またはワインレッド、ローズ。
刷毛を動かしながら山本さんはお話されます。

「僕は脳卒中で倒れるまで睡眠時間が1時間ぐらいだった」

Pic080615_1山本さんの染めは海外の有名ブランドのコレクションにも採用されていて、
パリコレなど国内外のファッションの最先端の場を飛び歩きながら、一人でこの工房に籠りっきりで作業していたのでした。
高い技術と志をもってファッションビジネス業界に一人、立ち向かう孤高の職人だった山本さん。
体が壊れてしまいました。
脳卒中で倒れてしまったのです。
記憶を失い、体が不自由になりました。

Pic080615_2全てを失ってしまったかのような山本さんはリハビリや仕事場に通いながら記憶を取り戻し、仕事に復帰できるようになりました。
山本さんの体は今でも不自由で、半身を引きずりながら作業をされます。
相変わらずしゃんと立ち続け、力仕事をこなし、柿渋染めに熱い情熱を傾けています。

体を壊して、地元に畊心庵という仕事以外の仲間を得ました。
高島の美しい田んぼと山の端に建てた庵に集まってそれぞれ手作りの米や野菜や酒などを持ち寄り、暖かい囲炉裏を囲んで語りあう。
山本さんにはそれはかけがえの無いものでした。

失って、失って、失って、得たものでした。

この日の数日前、山本さんの工房は火事になって一部燃えてしまったそうです。
今日のイベント実施は絶望的かと思われました。
が、畊心庵の仲間が集まって修復してくれたそうです。

脳卒中は、山本さんには神様の贈り物だったのかもしれません。
Pic080615_3

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