カテゴリー「湖東の農家さん」の記事

2009年3月22日 (日)

東近江の家庭料理大集合

東近江ハンドシェーク協議会が地域の家庭料理を一堂に集めるイベントを開催しました。
平成21年2月22日、愛東のマーガレットステーションの2階の一室には50品目の家庭料理が並べられました。

東近江の辺りは湖東三山もあり、里山の風景のとても素晴らしい所なのですが、
食べるところを見つけるのは一苦労。
地域の味って?
ハンドシェーク協議会を立ち上げ、農家民宿や地域のエコツーリズムのために必要なアクション。いつもながら東近江の皆さんの思い立ったらフットワークが素早い。


大阪出身の私にとって、「故郷の地域食」はたこ焼き、お好み焼きかなぁ。
東近江で言う「地域の味」と違うところ、それはたこ焼きやお好み焼きは外食の味だと言うところです。
たこ焼きやお好み焼き屋は街のあちこちにあって、お祭りの屋台にも欠かせなくて、ちょっと小腹が空いたら気軽に買える。そして、いつも目の前で焼いた熱々を食べられる。「街の味」それが「大阪の味」。

滋賀の味、といえば「エビ豆」。琵琶湖の小エビと大豆を煮たもの。そして「ふなずし」。あとはお餅類かな。
県内でも琵琶湖を挟んで東西南北文化圏が違うので独自の料理があるでしょうが、基本的に全ては「ご家庭の味」。
家の畑で家族が作った野菜や米と琵琶湖の恵みで作った滋味。
知れば知るほど驚きの地域文化や歴史の奥深さが詰まった滋賀の食文化。
Cimg6572
ただ、「ご家庭の味」という意味が都市と田舎では違う。

滋賀を巡って、いや、巡らなくても近郊の集落でも、昔からの地域というのは、隣の家に誰が住んでるのかも知らずに住んでいる都市と比べたらひじょーに地域の結束が固い事を知りました。
消防団、お寺、地域で宗派が結束してて冠婚葬祭には総出。、ご主人と奥さんに別々に地域の仕事、などなど、他にもあるんですよね。

「消防団から逃げるために近隣地域に引っ越した」なんて話も。

そういう地域で「家の味は」は一つの家に孤立せず、なにかと「地域の味」になっている。
そんな風に思えます。
ただ、今後もっと広く沢山の人たちに食べてもらう為には地域の魅力をもっともっと掘り下げて発見して「東近江の味」にしていかなければなりません。

会長の増田さんによると、今後春夏秋冬と季節ごとの開催を予定していらっしゃるそうです。
地域の味がどのように出来上がっていくのか楽しみです。

私が面白いと思ったのはネーミングです。
「ピンクあえ」(上の写真)一番人気。
私はマヨネーズが苦手なので食べてませんが。

Cimg6585 鮒も入ってないのに「フナ焼き」。名付けの由来は地域の人も誰も知らず。でも、「子供の時、コレをお母さんがおやつに作ってくれた」とおじさん達は言います。
なんで、なんでフナ焼きやの?

地域に長く根付いて生きてきた人の食にはストーリーがあります。
思い出があります。
そこも一緒に語ってくれると地域の人の顔が見えていいなぁ、と思いました。

会場であられを出品したおばあちゃん達と話が弾みました。
私が持っていた金襴緞子の帯をリメイクしたカバンを見て声をかけてくださったのですが、
お嫁入りの話、着物の話、手作りの話、とどんどん話が広がってとても楽しかった。

おばあちゃんが言いました。
「でも、田舎は文化がないからな」

えー、とんでもない。
なんでも昔から手作りでやってきた、おばあちゃん、それが文化なんですよ!
それ、分かって下さい!それを知りたいんですよ!見たいんですよ!

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2009年2月25日 (水)

[お知らせ]農を活かすまちづくりシンポジウム

Machizukri仰木の棚田ボランティアでご一緒だった方からイベントのご案内をいただきました。
観光学研究家でNPO小盆地宇宙ネットワーク」の中島さんという方です。

小盆地宇宙。。。広いのか狭いのか不思議な言葉ですねぇ。
場所はおなじみの近江八幡の白王町です。

「農を生かすまちづくり」ちらしをダウンロード

日時:2009年3月15日(日)13:00~17:00
場所:白王町自治会館にて
参加費:500円
申し込み:小盆地宇宙ネットワーク事務局
詳しくはちらしをご覧下さい。↑ダウンロードできます。

基調講演:北井 香さん(NPO木野環境 研究員)
車座トーク:西川 進さん(白王町集落営農組合 副会長)

道前理緒さん(NPO百菜劇場)
濱元信孝さん(NPO五環生活)
グループディスカッション:「近江八幡の農の将来と私たち」

おっと、北井さん、先日有機農業の会でお会いしましたねぇ。
木野環境は今年度棚田保全活動の事業委託を受けておられ、北井さんとは仰木の棚田でいつもお世話になっております知的な美しい女性でございます。

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2009年2月11日 (水)

三年寝太郎は今・・・〜大戸洞舎meets愛のまちエコ倶楽部

2009年1月24日 晴れ!
Pic_odo0

新快速でGO!

近江八幡辺り。
春は近いわっ



Pic_odo1

そのまま40分ぐらいでコレ。
湖北町の大戸洞舎(オドフラシャ)。
冬はこれから。氷の世界。
キレイ。。。
でもチャムイ。。。


滋賀にお越しの際には「滋賀の天気」にご注意を。
晴れた湖南からノーマルタイヤ車なんかで来たらエライ事になります。

大戸洞舎に愛東の「愛のまちエコ倶楽部」の皆さんがやってきました。
どちらも「こだわり滋賀ネットワーク」ではめちゃめちゃお世話になっています。
滋賀の農業や環境において最も先進的に動いていらっしゃる2つのグループの出会いです。

Pic_odo2 愛東の愛のまちエコ倶楽部は琵琶湖の赤潮をきっかけに起こった石けん運動で知られた地域にあって、菜の花プロジェクトも全国に知られています。
環境を守り、里山を活かそうと地域のみなさんがとても意識高く活発に活動していらっしゃいます。

大戸洞舎はこの地に生まれ育った松本さんが農業を本格的に継いだ頃に農業を続ける環境が厳しくなったり高齢化で放棄される農地が増えてきました。農事組合法人としてその田畑を預かり、今、この過疎の湖北の農村に若い人たちが移住してきたり、農業と建築を学びに来たりしています。

Pic_odo3印象に残ったのは松本さんの、
「こんな事したら面白い」「面白くない」という言葉でした。
「こうしないといけない」とか義務や義理で動いていらっしゃらないんだなぁ、という爽快感。
人にながされない意志の強さ。

それは松本さんの生い立ちによるものかもしれません。
Pic_odo4松本さんのかつての同級生の皆さんの証言でも
松本さんは勉強も熱心でなく、バイクを乗り回したりーの、そんな学生だったそうです(ア、スミマセン
その上、「結婚した後も3年はゴロゴロ引きこもって奥さんに食わせてもらってた」、、、そうです。

Pic_odo14周囲は気をもんだでしょう。
でも、松本さんにはその時期が必要だったのかも知れません。
職場人間に3年も何もしないというのは耐え難い。

私も好きな世界放浪の旅が3ヶ月以上になるとウンザリしてきてムズムズと働きたくなってしまう。
3年の引きこもりなんてもはや修行じゃないだろうか。
「三年寝太郎」という民話があります。

三年間、寝てばかりで村では怠け者だと疎んじられていた寝太郎。ある日、むっくり起きると山の上から岩を落として川をせき止め、川の水が畑に流れ出した。実は干ばつに苦しむ村の灌漑をいかにするかを考えていたのだった。。。というお話。
寝太郎の行動の解釈自体、周囲の人々の都合のいいように思えます。でも、3年働きもしない怠け者が大きな事を成し遂げるという民話があるという事は、時々はそういう人がいた、ということでしょう。

湖北の寝太郎は今、「町長選に出ろよ~」とか言われてますが、睡眠時間が減るからかあまりご興味はなさそうです。

かつて農家は建築とは言わなくても「家を建てる」位の事はできた、と言います。
家も建てる農家の松本さんと、農業もする大工の清水さんとの出会いから「どっぽ村」ができました。農業と建築を学びながら自立を目指す若者の為のプロジェクト。その一年生石丸君も参加。先輩達と共同生活で自炊したり、時に怪我したり、とてんやわんやに生き生きしています。

清水さんと松本さんのお話を聞いて、愛東のメンバーのお一人が「うらやましい。。。」とつぶやかれたのが驚きでした。
条件の全く良くない湖北に比べて愛東の活動は地域の意識の高さも、様々のプロジェクトも活発で、施設も大規模で充実している。菜の花館の菜種油絞るプラントのようなものを持って活動できるNPOは全国にもそう無いのではないでしょうか。

でも・・・大戸洞舎の、今、みんなで語り合ってる「自分で建てた木の家」のような場が無いのです。薪ストーブにヤカンがしゅんしゅん湯気たててるそれだけで暖かい手作りの木の家。囲炉裏の向こうの窓の外は吹雪の白い森。

帰り、愛東の皆さんの車に乗せてもらって米原のコーヒーショップでお茶しました。
車で2,30分しか離れていないのに、雪景色の湖北、上山田とは別世界に全く雪もありません。
愛東のみなさんにはコーディネーター養成講座などでお話をお聞きしましたが、こうしてまたコーヒーショップなんかで気楽にお話していると更に深くいいお話を聞けて良かったです。
70年代にせっけん運動をされていた方がおっしゃっていました。
「将来、子供たちは滋賀を離れて大阪とか京都に働きに行ったり住んだりするだろう。その時に自分たちが汚した琵琶湖の水を飲ませたくない」そういう気持ちだったそうです。
愛東の活動は若い人から年配の方まで色んな人が関わり合って、すごくフットワーク軽くしかも驚くほど長く継続されています。廃油のせっけん作りは企業では全く採算の取れないゆえ、市民による環境活動として残っています。
「前もって溶かさないと石けんカスが残るって嫌がる人もいる」と残念そうです。
でも、その商品は想いと一緒に届けて欲しいと思います。

ところで、石丸君、家の軒先にワイヤーのハンガーで干してあった雪が降り積もったあの柿は、干し柿?凍み柿?新しい加工品かいな?
それから、鶏農家の野田さん・・・男の一人所帯があんなにむさ苦しいなんて驚きです。

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2009年1月26日 (月)

[お知らせ]東近江自慢 家庭料理大集合!

東近江ハンドシェーク協議会の増田さんからインフォメーション!
東近江に農家レストランや農家民宿を普及させて地元に滞在する観光客をふやそう!と立ち上がったプロジェクトでがんばっていらっしゃいます。
今回はその為に地元の味を掘り起こそうというイベント。
ぜひ応援して下さいね!


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東近江在住の方が地元の特産品や冬の野菜を使った普段の家庭料理対象で、おかず、漬けもの、ご飯もの、お菓子などを2品を出品。
このブログで募集致しますのは出品ではありません。
当日出品された食を試食、そして交流会に参加される方の募集で~す!



日時:平成21年2月22日(日) 12:30~14:00

ところ:あいとうマーガレットステーション2階

お問い合わせ、お申し込み:東近江ハンドシェーク協議会(あいとうエコプラザ菜の花館内)
〒527-0162  滋賀県東近江市妹町70番地
TEL:0749-46-8100 
FAX:0749-46-8288  
E-mail:nanohana@city.higashiomi.shiga.jp

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2008年12月22日 (月)

東近江ハンドシェーク協議会

その日、「増田さんスゴイね!!」と興奮気味のメールをいくつも受け取りました。

今年のコーディネーター養成講座で訪れた東近江の菜の花ステーション。
菜の花を景観、農業、エネルギー、食、地域の活性化と様々に循環させる取り組みを見学しました。
一部のNPO活動にとどまらず、それが地域の特色になっていました。
詳しい内容はこちらに詳しく載ってます。→菜の花プロジェクトネットワーク
増田さんは去年度のコーディネーター養成講座卒業生。
そして菜の花プロジェクトをになう「愛のまちエコ倶楽部」の理事さんでもあります。
こだわり滋賀ネットワークのコーディネーターになられて滋賀中のコーディネーターさんとのネットワークで更に活動の範囲を広げられています。
さて、そんな増田さんが新聞に載っていたというので少なくともコーディネーター仲間の皆さんはちょっとした騒ぎに。
今度は「東近江ハンドシェーク協議会」の会長さんとな!!
なんでも、京都や大津に宿泊する観光客を地元に引き留めようと農家民宿、農家レストランを普及させようと言う取り組みらしいです。

それ!それそれ!!(*^ー゚)b

東京のMさ~ん、ついに出来ましたよ~。
滋賀で泊まるところと言えば特定の地域にある大きなホテルか、車でかなり山奥まで走らなければならず観光には不便。
滋賀に泊まりたいという方はいても気軽に泊まれるところをおすすめできませんでした。
ヨーロッパやアジア、どこに行ってもバックパッカーが気軽に泊まる安宿は田舎でも沢山あります。そこを拠点に留まる事でそこの人や土地を知ることができるのに、滋賀にはナイ!
「そんな所、必要ですよね!」と東京のMさんからお問い合わせをいただいてから
あちこちの地域で聞き回りましたが、
「農家宿泊の規制が緩くなって今後出来そうだ」という見込みだけで、実際は
「う~ん、どーかなー」という所も。
今回、私も必要性を大いに感じたこのタイミングに東近江で始まった東近江ハンドシェーク協議会。
京都新聞の記事

東近江はびわ湖からは遠いけれど、穏やかで素朴な里山の風景のすばらしいところ。
時々、ここは極楽じゃないかと思うような風景に出会うステキなところ。
そこに、気軽に泊まれる農家の宿があちこちにできる。
そしたら滋賀はもう「京都の隣」と言われないようになるんじゃないかな、と思います。
楽しみにしてます!増田さん

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2008年12月15日 (月)

あのカモちゃんなんだよ。@近江八幡権座

2008年11月8日(土) 
 Cimg6094
今年のコーディネーター養成講座で訪れた近江八幡の白王町の権座(ゴンザ)。
琵琶湖の内湖に浮かぶ田んぼ島。
田んぼに行くには田舟に乗る。
耕作に必要な機会や道具も。
魚道を伝って琵琶湖の鮒が行き来する。
美しい風景にはたいそうコストがかかる。
けれど、そこを踏ん張ろうと思うのは未来に残すべき環境だから。
Cimg6098 春が、夏が過ぎて秋、ついに収穫を祝う日が参りました。
なぜか、そこには「旅するおさかなサポーター」の前川さんが賑やかに迎えて下さり、自ら捌いたという合鴨を勧めて下さいました。
ボタン鍋に鹿刺し。
こんなん外食で食べようたってなかなか食べれません。
子供ちゃん達が夢中になってカモの薫製の骨に着いたお肉に食らいついています。
そのカモちゃんな、この間まで愛らしい姿で田んぼでお仕Cimg6103事しててんで。
「ええ~~!」
だからな、ありがとうって感謝して食べような。

動物を殺す事を「かわいそう」としか言えないのならハンバーガーもナゲットも食べてはいけない。
毎日精一杯生きていたけれど、一年のお仕事が終わり、人間の都合で殺して食べる。

Cimg6110人間は残酷な生き物で、たかが地球の生態系の一つに過ぎない。
でも、悪性のウイルス並みに地球環境を破壊する。
ウィルスと違うのは反省して守る事も出来る事。
美しい風景や生き物のハーモニーを愛することや、感謝する事も出来る事。

「来年はアンタが捌いてや!」
前川さんになぜかご指名を受けたのですが、鹿刺しを美味そうにバクバク食い過ぎたでしょうか。

田んぼのお米、そしてそれから色んな加工品を作ったり、お酒を作ったり、一年の実りがこれからの冬を豊かにしてくれそうです。

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2008年11月30日 (日)

農村女性の集い----人類最強、それはオバチャン

Cimg5848 2008年10月30日 
県庁にて「農村女性の集い」が開かれ、こだわり滋賀ネットワークからも参加させて頂きました。
何人ものネットワークのコーディネーターさん達も地元の味の担い手として自慢の郷土料理を振る舞って下さいました。
まずは県内の二つの農村女性活動グループの先進的活動紹介がありました。
(農)酒人ふぁ~むなごやか営農グループさん、そして(有)マキノ旬菜庵さん。

農家のおかあちゃん達はホントに働き者。
農作業、家の事、家族の事、地域での役割、きっとものすごく忙しい事でしょう。
それでも、時代の変化に果敢に新しい事に挑戦していくバイタリティにあふれています。
Cimg5856酒人ふぁ~むさんの発表のレジュメにこんなくだりがありました。

○女性の役割が潤滑油となり組合に活力を

・集落営農を推進する上で、グループの役割は大きかった。グループの井戸端会議が集落の情報発信源となって組合の活動を集落内にスムーズに伝えるなど、男性だけではまとまらない話も女性が入る事でまとまった。

Cimg5842

・若い世代からは母親役、年寄り世代からは頼りになる介助役として、両世代をつなぐパイプ役で集落を支えてきた。
・グループ員にとって営農活動は、女性の定年後の生きがいの場、介護の息抜き、ストレスの解消の場として大きな意義を持っている。


年代ごとにグループ分けがあって、先頭に立って現場で立ち働く年代が過ぎても、引退ではなく、体の状態に見合った農作業の役割がある。80才以上の「やすらぎグループ」の「おしゃべりと施設除草」。おしゃべりだって元気の源

マキノの女性も元気です。
初めに普及センターの勧めで発足した「マキノフレッシュクラブ」。
他の地域に行ったときに「フレッシュクラブ」と間違えられたという話に笑いが起きました。
現在は50代後半から60代前半の女性4人で運営しています。
明け方から加工所に集まりお漬け物やお餅、お弁当、その他様々な加工食品を地域の特産品として作っています。お弁当だけでも何百個。その働きぶりを聞くと「ヒエ~~」
Cimg5865としか言えません。

どちらのグループにも、そしておそらくどのグループにも共通する悩みは後継者。
ほとんどが50~60代の女性が主体になっているようですが、ご自身も体力的にしんどくなっていく上に、介護が忙しくなっていく。
田舎であっても都会であっても女性が社会で働く世代に地域の味、家庭の味は継承されなくなってきてしまった。
Cimg5893昔ながらの味は魅力を失ったのでしょうか?
昔ながらと言っても日々台所を預かる女性達は日々新しいものも貪欲に取り入れて進化しています。
そして地域の文化に根ざした味というのは、そういうもののない地域の人間にしたらとても魅力的。
もっと広く、沢山の人々に広めることができたら、外から後を継ぐ人がやってくるかもしれません。。。
。。。滋賀にはそういう例が既に沢山ありますよね。

Cimg5903さてさて、試食はワンプレートに滋賀中の味をてんこ盛り。
どれが美味しいなんて選べない。
でも、どーしてもといえば大豆の煮たのがいいお味で感動だった。
後の質問コーナーでどれもが本当に愛情と手のかかったお料理だったと知りました。

午後からは講演会。
「みかん山プロダクション」の辻イト子さん。
みかん山プロダクションのサイトへ

ミカン農家に生まれ、銀行員に嫁ぎ、そしてふとしたきっかけからタレントに。
ユニクロが世に知られるようになったあのCM。
「これな、返品するわ」とレジで着ている服を脱いで世間をアッといわせた忘れもしない大阪のおばちゃん。
まさかあのオバちゃんが目の前にいるとは。。。
でも、東京から来たMちゃんは「知らない」そう。あれ、関西だけだったの?
障害のある子供を育てながらミカン農家であり、サラリーマンの妻である普通のおばちゃんは40を半ば過ぎてから人生の転機を迎える。
誰もが想像もしなかった道。
自分もわからないけれど、歩んでみたらそこにまた新しい出会いがある。
今では芸能プロダクションを経営している。
イト子さんに触発されて同じように普通のオバちゃんやオジちゃんが輝いていく。
そしてナント、ダンナさんまで漫才師になっちゃった。

イト子さんは「何歳になっても誰でも輝ける」と繰り返した。

滋賀の農村の実直なオバちゃんたちが腹を抱えて爆笑している。
滋賀の農村のオバちゃんは更にパワーを増したに違いない。
心なしか、会場の男性が心細く見えたのは気のせい。。。ではないでしょーなー。

ちなみに「こだわり滋賀ネットワーク」にもすぐにスターになれそうな人材がいるんですけどー。

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2008年11月 3日 (月)

[お知らせ]第6回 ベジタブルロード収穫祭@大中

Cimg5961 こだわり滋賀ネットワークでもよく訪れる東近江&近江八幡、安土にまたがる大干拓地の大中で今年も収穫祭が行われます。

日時:平成20年11月15日(土)
10時~15時

場所:大中グリーン工房(近江八幡市大中町湖岸道路沿い)
Cimg5965 イベント内容:野菜詰め放題、特製人参ジュース、昔懐かしのポン菓子、ホクホクの焼き芋、新米のおにぎり、野菜のみそ汁、揚げたてポテトフライなどなど、、、

お問い合わせ:携帯090-89327815 びわ湖ベジタブルロード ふくもとサンまで

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2008年9月26日 (金)

滋賀スタイル

Cimg5410 滋賀県が自己アピールが下手だという事は郷土愛の篤い人でも認めるところだと思う。
かといって、滋賀が損をしているかというとそうでもない。
滋賀は名より実をとる。
近江野菜が京都では京野菜のブランドで売られる事は、滋賀で売るより高く売れるから良し。
着物の世界でも京都の呉服屋の看板の裏で、滋賀は製造のバックヤードだったそうだ。
私も昔、大阪で繊維商社で働いた事があり、福井県や名古屋など生産工場に時々行った事があるが、滋賀の繊維業は最近までほとんど知らなかった。

Cimg5414 そんな県内の繊維業の仕事を広く知ってもらうため、繊維業、生産地域、大学が手を結んで「滋賀スタイル」という展示会を開催した。
布好きな私は楽しみにしていたのだけれど、行ってみてガッカリ。

パネルとボディに着せた服と、エンドレスに流しっぱなしの広報フィルム。
各地で作った各種布を使ったクッションがランダムに置かれている。
そして、無人。
一通り見学したら、「どのクッションの布がよいか」「この布はどのようなイメージをいだかせるか」などを備え付けのアンケートにチェック式で答える。

そのどれもが「滋賀スタイル」を知りたいと思う立場として全く見当違いに思えた。

何を伝えたいのだろう?
何かを伝えたいと思うのにこの中途半端さはどういうつもりなのだろう?
アンケートを何に生かしたいと思っているのだろう?

本当にステキなものなのに、その価値を伝える事には手を抜く。
今回の展示だけでない。
残念ながら私の知る「滋賀スタイル」にはそういう面もある。

高島の「綿クレープ」は国内シェアの90%!
す~ごい!
湖東の「麻ちぢみ」、長浜の「絹ちりめん」。
どれも滋賀の琵琶湖を中心に東西南北の個性豊かな気候風土に根ざしている。
それを知っている滋賀県人がどれほどいるだろう?
それを誇りとする滋賀県人がどれほどいるだろう?

滋賀にはステキなもの、スゴイものがたくさんある。
たいていは感心も持たれず埋もれている。
関心を持つ人がいるとしても、それを県外に、海外に広く知らしめる事には消極的だ。
華々しい事を嫌う。
人が大挙して訪れて静けさを破られる事を嫌う。
その県民性で昔ながらの生活が素朴に守られているという所もある。
その気質が恵まれた環境を当たり前に思い、価値を見いださず、活かせず、寂れさせてしまったり、破壊してしまった事はないだろうか。
湖岸だってウォーターフロントとして活かせているとは思えない。
「え?なんでコレってここに建てんの?」的な建築物ばかりが並ぶ。
リゾートっぽく作ろうとした場所は軒並み失敗したように見える。

自分の殻から頭を出して、違った視点で物を見る事は滋賀には必要な事だと思う。
もっと。もっと。

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2008年9月15日 (月)

研修3 そろそろ本気でエコ暮らし!あいとうエコプラザ菜の花館

  ■本日の研修@東近江市「あいとうエコプラザ菜の花館」

Cimg5232 ・菜の花館館長 野村正次さんのお話
・菜の花館見学
・廃油でオリジナルキャンドルづくり
・「愛のまちエコ倶楽部」の四季の活動報告

・お昼ご飯:地産地消シリーズ
・梨とブドウの収穫体験
・菜の花館サポーター「NPO法人愛のまちエコ倶楽部」と交流会 by 理事 増田隆さん
・ブドウと梨の品評体験


■あいとうの地産地消お昼ご飯メニュー
愛東のおかあさんたち(愛の田園エコライフのみなさん)が作って下さった愛情たっぷりの家庭料理。
地元の食材をふんだんに使ったメニューです。

Cimg5273_2 ・ブリのぬた
・愛東こんにゃくと野菜の白和え
・ナスとニシンの煮しめ
・丁字麩のからし和え
・さつまいものじく煮
・野菜たっぷりのおから煮
Cimg5269・ズイキ(芋茎)の酢の物
・うずら豆の煮物
・かもうりのみそ汁
・愛東くだものを使ったサラダ
・うりの浅漬け
・愛東ブルーベリーのゼリー


おまけ:愛東の梨を使った韓国のデザート「ペスク」byどらここ

■愛東エコ倶楽部の活動を見る
→「環境まちづくり」増田さん更新のブログ 研修当日のレポート
→愛のまちエコ倶楽部

Cimg5227つい先日も、エコ倶楽部のイベントに寄せてもらったばかり。
充実した活動にいちいち「すごいな~」と感心しきりでした。
こういう活動をしたいと思っても、実現するのは並大抵ではないし、
人集めや資金繰りを考えても、実現した活動を長く続ける事は
もっと困難かと思うのです。
Cimg5288全てはこの愛東地域の皆さんの環境に対する強い想いの結晶に他なりません。

→す、すごい、マンホールにも「愛のまち」

カッコイイ「今時のエコ」ではなく、「生活実感からの環境運動」は昭和52年からの琵琶湖の赤潮発生をきっかけに滋賀県内に「石けん使用運動」として広まりました。
物言わぬ琵琶湖の存在が教えてくれる事。
環境に対する地道な取り組みは滋賀のあちこちで静かに 担われている。、
すごいのに、滋賀の人はやっぱ「なんもないで」っててなもんで。

今回の講座のコーディネートをして下さったのは去年度の農と食のコーディネーター講座修了生の増田隆さんは「愛のまちエコ倶楽部」の理事さんです。
コーディネーター講座を受講したのは人の繋がりを増やしたいと思ったから、とおっしゃってました。どうでしょう、広がったも広がったも、こだわり滋賀ネットワークの活動には欠かせない、というか、決して逃してもらえない?てな感じでみんなに頼りにされています。
心配性の増田さんは今回の講座を「みんなに喜んでもらえるかな。。。」と不安気。
何も特別な事をしなくても、普通に素晴らしき愛東のエコ。

Cimg5234あいにく今日は雨。 (てか、講座の日はいつも雨?)
菜の花館で「菜の花プロジェクト」の話を聞き、菜種油を絞って精製するプラントを見学しました。
一面の菜の花畑を楽しみ、種になったら油を絞る。
油は食用になり、天ぷらなどに使われた廃油は回収して精製してバイオディーゼル燃料に。ガソリンの高騰で問題になった食用農産物のバイオ燃料への転用。
家庭で賄うエネルギーを家庭から出る資源でリサイクルや再利用でまた家庭に返す。
一つの作物がいくつもの役割を担い続け、ゴミを出さない。
世界規模では微力ながらもそれが世界の主流になれば、とても大きなパワーになるのではないでしょうか。
Cimg5250_2
再利用、リサイクル、にかけてはアイディア心満載のコーディネーター講座受講メンバー。
早速、雑草の種と混じってしまっている菜種の種をどうぞ、ご自由にお持ち帰りを、、と言われるや、即、ビニール袋が出てきてバーゲンのお買い物状態。
来年、自分の所でも「菜の花プロジェクト」やろう!とその場で企画ができちゃった。
次の春には滋賀は黄色に染まる事でしょう。
Cimg5257お次は、廃油で手作りキャンドルの制作。
今日は廃油でなく、きれいな油。
コンロの火にかけて、竹串も材料にある。
「まずは串カツ揚げたい」と思ったのは私だけではないに違いない。
油の凝固剤とキャンドルカラーを混ぜてきれいなろうそくのできあがり。
お昼のご飯の準備に少し時間がかかるという事で、「愛のまちエコ倶楽部」の一年間の活動を写真で見せて頂きました。予定になかったのかも知れないけれど、これがとても楽しかった。
前回、「まるかじり」のイベントでも思ったのですが、「あ、こうしよう」と思ったら、ホイ、と試してみる。または予定にあるんだけど、大丈夫かいな、、という事もある。

積極的に楽しい事を試してみる、失敗も笑いのネタにしてしまう。(関西ではコレ大事!)
エコ倶楽部の素晴らしいアイディアの実現には「楽しい事をする事に手間を厭わない」というアクティブな空気が感じられ、「地元の里山を守らなければ次世代が大変な事になる」という悲壮感を感じないのがイイですね。

Cimg5276お昼ご飯は地元の女性のみなさんの手作り。
メニューの豪華さをご覧あれ。
そして、どれほど美味かったかは 食べてる皆さんの表情をご覧あれ。
おまけに持ってきた梨のシロップ煮「ペスク」は韓国のデザート。先日、増田さん達の梨園でもらってきた熟れきれてなかった梨をいただいて作ってきました。
梨に粒こしょうを埋め込み、砂糖と生姜で煮たものです。

Cimg5284Cimg5282




食後は近くのぶどう園でブドウ狩り。
こんなに美しいブドウ。袋がかかっているので、傷つけないようにそっと袋に触れたり、袋をのぞいて、はさみで取ります。
すぐみんなその場でほおばる。
美味美味。
雨が強くなってきました。   Cimg5316
菜の花館に帰ってエコ倶楽部の方々との交流。
ブドウ農家さん、お米農家さん、梨農家さん、それぞれの分野の活動をお聞きしました。
講座の皆さんの中にも農家さんは沢山いらっしゃる。
ヒントになった事がたくさんあったのではないでしょうか。

盛りだくさんのエコ倶楽部の活動の紹介はまだ終わりません。

Cimg5308_2
愛東で採れるブドウの品評。
え~、こんなにブドウって種類があるんや~、と驚く程ズラリ。
みんなド真剣。
味も様々。
でも、どれが一番美味しいかと言えば、食べつけてる小粒な種なしブドウ、デラウェアが一番落ち着くってか
Cimg5314
同期の増田さんの活動と聞いて駆けつけた去年度のコーディネーターさんたち。
みなさん、それぞれの活動の幅を広げられたのはもちろん、こうしてご縁があって集まった最強のネットワークです。
今期の受講の皆さんとも繋がって、益々最強!
今後が楽しみです。

次回の講座はちょっと飛んで11月。
それまではそれぞれの地域の実りの秋を堪能しましょう。

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