東近江の家庭料理大集合
東近江ハンドシェーク協議会が地域の家庭料理を一堂に集めるイベントを開催しました。
平成21年2月22日、愛東のマーガレットステーションの2階の一室には50品目の家庭料理が並べられました。
東近江の辺りは湖東三山もあり、里山の風景のとても素晴らしい所なのですが、
食べるところを見つけるのは一苦労。
地域の味って?
ハンドシェーク協議会を立ち上げ、農家民宿や地域のエコツーリズムのために必要なアクション。いつもながら東近江の皆さんの思い立ったらフットワークが素早い。
大阪出身の私にとって、「故郷の地域食」はたこ焼き、お好み焼きかなぁ。
東近江で言う「地域の味」と違うところ、それはたこ焼きやお好み焼きは外食の味だと言うところです。
たこ焼きやお好み焼き屋は街のあちこちにあって、お祭りの屋台にも欠かせなくて、ちょっと小腹が空いたら気軽に買える。そして、いつも目の前で焼いた熱々を食べられる。「街の味」それが「大阪の味」。
滋賀の味、といえば「エビ豆」。琵琶湖の小エビと大豆を煮たもの。そして「ふなずし」。あとはお餅類かな。
県内でも琵琶湖を挟んで東西南北文化圏が違うので独自の料理があるでしょうが、基本的に全ては「ご家庭の味」。
家の畑で家族が作った野菜や米と琵琶湖の恵みで作った滋味。
知れば知るほど驚きの地域文化や歴史の奥深さが詰まった滋賀の食文化。
ただ、「ご家庭の味」という意味が都市と田舎では違う。
滋賀を巡って、いや、巡らなくても近郊の集落でも、昔からの地域というのは、隣の家に誰が住んでるのかも知らずに住んでいる都市と比べたらひじょーに地域の結束が固い事を知りました。
消防団、お寺、地域で宗派が結束してて冠婚葬祭には総出。、ご主人と奥さんに別々に地域の仕事、などなど、他にもあるんですよね。
「消防団から逃げるために近隣地域に引っ越した」なんて話も。
そういう地域で「家の味は」は一つの家に孤立せず、なにかと「地域の味」になっている。
そんな風に思えます。
ただ、今後もっと広く沢山の人たちに食べてもらう為には地域の魅力をもっともっと掘り下げて発見して「東近江の味」にしていかなければなりません。
会長の増田さんによると、今後春夏秋冬と季節ごとの開催を予定していらっしゃるそうです。
地域の味がどのように出来上がっていくのか楽しみです。
私が面白いと思ったのはネーミングです。
「ピンクあえ」(上の写真)一番人気。
私はマヨネーズが苦手なので食べてませんが。 鮒も入ってないのに「フナ焼き」。名付けの由来は地域の人も誰も知らず。でも、「子供の時、コレをお母さんがおやつに作ってくれた」とおじさん達は言います。
なんで、なんでフナ焼きやの?
地域に長く根付いて生きてきた人の食にはストーリーがあります。
思い出があります。
そこも一緒に語ってくれると地域の人の顔が見えていいなぁ、と思いました。
会場であられを出品したおばあちゃん達と話が弾みました。
私が持っていた金襴緞子の帯をリメイクしたカバンを見て声をかけてくださったのですが、
お嫁入りの話、着物の話、手作りの話、とどんどん話が広がってとても楽しかった。
おばあちゃんが言いました。
「でも、田舎は文化がないからな」
えー、とんでもない。
なんでも昔から手作りでやってきた、おばあちゃん、それが文化なんですよ!
それ、分かって下さい!それを知りたいんですよ!見たいんですよ!